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Makuakeの目標金額達成しました、が、、

10月8日から始まりましたMakuakeでの「ポケット・バッグを濡らさないハンカチ」プロジェクトですが、公開から僅か数日で目標金額を達成しました。
遅くなりましたが、ご購入いただきました皆様に改めてお礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。

吸水速乾性、抗菌性、撥水性を持つ機能糸3種類を組み合わせて、
・よく拭ける(吸水)
・すぐ乾く(速乾)
・匂わない(抗菌)
・ポケットの内側やバッグの中を濡らさない(撥水)
を実現させているわけですが、
更には生地を織物ではなくニットにすることで、
「普通のハンカチだと薄いからすぐにビショビショになっちゃうし、タオルハンカチは厚すぎて仕舞う時に嵩張りすぎる」
というご不満も解決しています。
そして、ハンカチを畳むためのゴム紐を利用して、手近な場所に吊るして干しておけるというオマケ付き。

「よく出来てるなぁ。。」
と、自画自賛と言うよりは、まるで他人事のように呟いてしまうのですが、実感としてはその通りで、このハンカチは当社の営業スタッフが一人でやっていました。
商品企画も、生産手配も、販売計画も。
(以下、このスタッフのことを「ハンカチ王子」と呼びます)

もちろん、ハンカチ王子も普段は糸を売っています。
しかし糸商の仕事とは、糸のことだけを知っていればいいわけでなく、その糸を使うお客様の織機や編み機の特性、更にはその先の商流やニーズまで知っていないと、的確なご提案が出来ません。
例えば、お客様の織機で織れない糸をご提案しても意味はないし、最終製品までの商流やニーズを知らないと、「高額すぎて使えない」とか、「トレンドにハマらない」とか、「そんな機能は大して求められていない」とか、とにかくその提案そのものが時間のロスです。
そんな糸商の日常の中で、ハンカチ王子は今回の商品を思い付いたのだと思います。
そして、普段は糸を買っていただいているお客様にご協力をお願いして、生地を編んでいただき、縫製していただき、今回のハンカチが完成に至るわけです。

今回のハンカチ、4色展開になっているのですが、配色もハンカチ王子が組みました。
しかし普段は、お客様が組んだ通りの配色で糸の染色手配はしますけど、自分で配色を組むことなどありません。
おそらく今回のハンカチで彼が最も苦労したのはこの配色組みだと思います。
少なくとも、最も自信が無かったのは配色組みだったはずです。

そこで彼は配色にテーマを持たせることにしました。
それが「フルーツカラー」です。
実に王道で、実にまともな考えだと思います。
では、今回のハンカチに使われたフルーツがどんなものかというと、

・キワノ
・フェイジョア
・ジャボチカバ
・グラナディーラ

の4つです。。。
おかしくないですか?
この4つのフルーツを知っている方が世の中にどれほどいるでしょうか?
せっかくテーマをフルーツにしたのに、その名前からカラーをイメージできるフルーツが一つもないなんて、どうかしてると思いませんか?
すみません、その犯人は私です。

ここからがいよいよ今回の企画の裏話であり、私の懺悔になります。
本当はハンカチ王子が選んだフルーツは、
・バナナ
・キウイ
・ぶどう
・メロン
でした。
しかしある日、彼が私にサンプルを見せてくれた時、私がケチをつけました。
「メロンなのに、メロンに見えねぇよ。グレーのメロンなんかねぇし」と。
そして彼の目の前でスマホを取り出して、Googleで「グレー フルーツ」と検索を始めました。
そこで出てきたのが「グラナディーラ」です。
更に「1色だけ聞いたことないフルーツだとおかしいから、他の3色も聞いたことのないフルーツにしちゃえ、面白れぇから(笑)」と検索は続き、
バナナは「キワノ」に、
キウイは「フェイジョア」に、
ぶどうは「ジャボチカバ」に変わりました。

今更ですが、反省しています。
完全に悪ノリで、ハンカチ王子の真面目な企画をねじ曲げてしまいました。
その後、彼がカメラマンさんと商品撮影の打ち合わせをしていたり、販促用の資料を作っているのを横目で見るたびに、
「せっかくきちんと実用性のあるハンカチなのに、配色の説明だけ意味わからねぇな、軸がブレてるなぁ」と心の中で思いながらも、時すでに遅し。
「配色名を元に戻した方がいいんじゃない?」とも言えず、「ごめん、俺が余計なこと言ってしまった」と詫びることもせず、今日に至ります。
ごめんよ、ハンカチ王子。
私が間違ってました。

先代は「自分より優秀な人間を社員にできてこそ、一流の経営者」と言っていました。
私もそう思います。
今の株式会社千吉良は、営業スタッフは皆、私よりも糸の知識があり、仕事も早くて優秀です。
そういう意味では私は「一流の経営者」と言えなくもないわけですが、「そういう意味」ではなく「どんな意味」でも「一流の経営者」になれるよう、改めて精進してまいります。

目標金額は達成しておりますが、Makuakeでのプロジェクトは11月8日まで続きます。

https://www.makuake.com/project/itomoti/

会社として、私個人の禊としても、引き続きご購入のご検討をお願い致します。

千吉良大介