この度、弊社サイトをリニューアルしました。
リニューアルと言うくらいですから、以前にもホームページはあったのですが、15年くらい前に作ったまま、一度としてまともな更新をすることはありませんでした。
その当時、世間的に「ホームページくらい作っておかないと」というムードが強くなっていたので、とりあえず作ってみたわけです。
今回は、ちゃんと気合を入れて作りました。
今のところはまだ「ご提案事例」も「糸の辞典」も記事が少ないのですが、これから増やしていけば、私どもがどんな会社なのか、糸の世界がどんな世界なのかを皆さんに知っていただくのに十分なフレームが出来たと考えています。
「株式会社千吉良がどんな会社か?」を知っていただけたとして、それで何がどうなるのかと申しますと、皆さんがうちから糸を買いたくなります、何かあったらうちに相談したくなります。
さらりとすごいこと言ってみました。
(このブログ、度々更新しようと思いますのであらかじめ申し上げておきますが、私はこういうこと言ってしまう人です。天狗とか傲慢とかではなく、それなりの自負に半分ほどの冗談を込めてます)
さておき、世の中にはたくさんの糸商があります。
そしてそれぞれに得意分野があって、プレースタイルも異なります。
得意分野とは、例えばニット向けの糸が得意とか、刺繍向けの糸が得意とか、大抵は使用用途においてのことです。
かたやプレースタイルとは、例えば海外から安い糸を「ドンッ」と持ってきて大量の糸を安価で販売する薄利多売型とか、数量は小さくても撚糸や染色などお客様のご要望に応じた加工を施して販売する「高付加価値型」とか。
では、株式会社千吉良はどんな糸商か?
得意分野は幅広いつもりです。同業他社と比べても、長年に渡って様々なご用途のお客様とのお付き合いがあり、様々な素材、様々な加工をご提案できる「お客様にとって使い勝手の良い会社」だという自負があります。
プレースタイルは「両方」と言ってしまえば元も子もありませんが、実際には確かに両方で、しかし一営業スタッフでもある私の好みからすれば後者の「高付加価値型」です。
そんなわけで、とりあえず私どもがどんな糸商であるかを知ってさえいただきさえすれば、商品開発やコスト合理化、納期や品質のことでお困りの際には、良き相談相手として選んでいただけるのではないかと真顔で思っております。
話は変わり、このホームページの結構重要なコンテンツである「糸の辞典」について。
「糸の辞典」は元々、Instagramで私が個人アカウントとして始めたものです。しかも、裏アカとして。
私の個人アカウント、一応は糸屋であることを名乗っておりますが、ほとんどは糸以外の投稿ばかりで、しかもくだらない冗談ばかりを長々と書いております。
しかし、たまに糸の投稿をすると、たくさんの「いいね」やコメントをいただき、時にはご質問やご相談までいただくこともありました。
そんなことが繰り返されていくうちに、「私が思っている以上に糸のことを知りたいと思っている、糸のことに関心を持っていただける方々が多いのだなぁ」と思い、ならば試しにとやってみたのが「糸の辞典」です。
結果は予想をはるかに上回るもので、1週間に1投稿以上を目安にしていた頃は日に日にフォロワー様が増えていき、しまいには繊維業界の方からも「面白い」、「わかりやすい」と言っていただけるようになりました。
しかし、所詮は一個人として何となく始めた裏アカですから図解は手書きだし、Instagramだから解説の間に図解を入れられないので読みにくい。
そして正直に言えば、元々から「出来るだけ多くの方々に糸の世界のことを知ってほしい」という気持ちもありましたので、ちょうど制作中だったホームページに実装することにしたわけです。
そして、 Instagramのこと。
先程も申しました通り、糸屋を名乗ってInstagramをやっていると、DMでご相談をいただくことが何度もありました。
「欲しい糸があるのだけれど、なかなか手に入らないので売ってほしい」
「今使っている糸が使いにくいので、どうしたらいいか教えてほしい」
「草木染めに興味があるので詳しく教えてほしい」
といった比較的オーソドックスなご相談から、
「自分で栽培した綿花で糸を、更には洋服を作りたいのだけれどどうしたらいい?」
「アパレルをやりたいのだけれど、生地や縫製の手配はどうしたらいい?」
という本来の糸屋の範疇を超えたものまで。
そこでつくづく思ったのですが、今の時代、ネットで調べれば何でもわかるように言われることがありますが、当たり前ながらある次元を超えると全然そんなことないですね。
「糸の辞典」にしても、あの内容をネットで調べようと思ったら、なかなか骨が折れると思います。しかも、本当にそれが正しいかどうかも微妙。実際、調べてみると間違ったことが書かれている記事を時々見かけますし。
「とりあえず、糸商に聞いてみよう」
このホームページのトップページにそう書きました。
ずいぶんと堂々と書いたものだなと自分でも思いますが、本当に糸商っていろんなことを知っているので遠慮なく、臆面もなく書きました。
そんなわけで、何か知りたいこと、困ったことがあったら思い出してください。
「とりあえず、糸商に聞いてみよう」です。
たぶん答えられます。
繊維に関するすべての知識など一人の人間はおろか、一つの会社でも持ち得ませんが、もし私が知らなかったとしても、大抵の場合「知っている人」を知っています。
糸商というのは、流通の川上(素材メーカーなど)からも川下(小売店など)からも情報が入ってくる、なかなか便利なポジションですから、各分野の「生き字引」のような方々に教えを乞うわけです。
それこそ、ネットでは絶対に調べられない知識です。
とりあえず、初回のブログはこんなところで。
ちなみに写真は、私が実に糸屋っぽいことをしているところです。
このブログを初めから読み返してみたら、うすら軽い感じがしたので、写真くらいはしっかりしたものを選びました。
以上、ホームページリニューアルのお知らせと、少しくだけた自己紹介でした。
皆様、今後ともよろしくお願い致します。
千吉良大介